{"created":"2023-06-20T14:05:31.867511+00:00","id":40532,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"7a5ba4d8-26d1-432a-85fd-4fb1c1268751"},"_deposit":{"created_by":14,"id":"40532","owners":[14],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"40532"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:soka.repo.nii.ac.jp:00040532","sets":["3474:7465:7873"]},"author_link":["93726","93727","93728","93765"],"item_3_biblio_info_6":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2021-03-31","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographicIssueNumber":"73","bibliographicPageEnd":"205","bibliographicPageStart":"189","bibliographic_titles":[{"bibliographic_title":"教育学論集"}]}]},"item_3_description_4":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":" 人間性豊かな子どもを育み、生命の尊厳に触れる保育環境をつくるには、何が必要\nであろうか。ICTを推進するために、小学校の教育が大きく変化しているときだから\nこそ、子どもの健全な発育・発達に就学以前の保育が果たす役割が、益々重要になっ\nてきていると思われる。\n 近代化する社会にあって、児童期からのスマートフォンやコンピューターの利用が\n当たり前になりつつある。文部科学省は、Society 5.0 時代に生きる子どもたちに1\n人1 台の端末環境を整備する「GIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクー\nル構想」を実現しようと整備を進めている*1。2020年に入り、新型コロナウィルス感\n染症の影響による緊急事態宣言下では、教育現場において「学びを止めない」ための\nオンライン授業が展開され、構想実現化へ向けてその動きは意図せずして一気に加速\nした。今後も、各校種でさらにICTを活用した学習環境の整備が進んでいくと予想さ\nれる。\n 一方でスマートフォン等の普及に比例して、SNSを通じた人権侵害が後を絶たない。\n見知らぬ他人からのSNSによる非対面の匿名メッセージによって、繰り返し誹謗中傷\nを受け、自殺に追い込まれた事件が問題になっている*2。他人を死に至らしめてしま\nう、また、自分の命を自ら断ってしまうといった、人権軽視や生命に関わる倫理的・\n哲学的・社会的な問題が表面化してきている。このような時代にあって、ICTをより\nよく活用するためにも、人権の保護、生命の尊厳、健康の維持・増進に関する教育を\n一層強く推進していくことが必要であると考えられる。\n 現代世界は、持続可能性(サステナビリティ)の視点から根本的な転換を迫られて\nいる。人類の活動は、気候変動や生物多様性の危機など深刻な地球環境問題を引き起\nこし、国際的・国内的にも経済格差や社会的軋轢などの歪みを生じさせている。その\nような状況の中で、国連は社会また個人で起こる様々な問題に対し、2030年までに達\n成すべき持続可能な開発目標としてSDGs(Sustainable Development Goals)を提唱し、\n地球上の「誰ひとり取り残さない(leave no one behind)」という理念を広く発信した。 \nまた持続可能な社会は、テクノロジー、政策、経済措置だけでなく、教育によって\n人々や社会の価値観と行動様式を変えていくことが重要とされ、「持続可能な開発の\nための教育(Education for Sustainable Development : ESD)」によって、SDGsにみ\nる問題解決につながる、新たな価値観や行動を生み出すことを目指している。\n これらのことから、「誰ひとり取り残さない」との理念を保育の現場で実践するた\nめに、「自分の命も、他者の命も大切にすべきもの」「命は自然の中で育つもの」とい\nう認識をもった人を育てる作業が重要になってくると思われる。SDGs達成に資する\nESD保育、なかでも「生命と健康の大切さ」を生活の中で学ぶ保育について、具体的\nに構想を進めることは、ICTの環境整備が急速に進む今日にあって、重要な意味を持\nつと考えられる。乳幼児期においても、食べるということは生きるうえで欠かすこと\nのできない日常的な行為であるため、「食」による教育の機会を活用することに、一\n定の効果を期待することができる。\n 食べものは自然の産物であり、動物の一員である人間も他の生き物の命を食べるこ\nとで自らの命を維持している。人間も本来は自然界の命の循環の中に位置しており、\n食う・食われるという関係のつながりである食物連鎖の頂点に位置している。「食」\nによる教育を推し進めることで、「人間は命の循環の中にあって、命の産物としての\n食べ物を食べることで生きている」ということを、体験を通して理解することができ\nると考えられる。\n 「食」をめぐる分野では、20世紀までの「大量生産・大量消費・大量廃棄」型の社\n会構造を見直し、食生活の面で浮かび上がった問題の解決に向けて、「食育」や「食\n農教育」の名の下で努力が重なられてきている。また近年、幼児期に森などの自然の\n中で体験活動を行うことの重要性が指摘されており、「森のようちえん」などの「森\nと自然を活用した保育・幼児教育(自然保育)」の取り組みが拡がっている*3 *4。\n 「食育」や「食農教育」及び「自然体験」についての研究成果は、それぞれの分野\nで報告されているが*5 *6 *7、乳幼児期における「食農」と「自然体験」それぞれの重要\n性に視点を置き、SDGs及びESDを主軸に考察した報告は見当たらない。\n そこで本論稿では、「誰ひとり取り残さない」SDGsの理念に基づく、生命尊厳の理\n解を目的とした具体的なESD保育の実践の一つとして、「食農自然保育」を提唱し、\nその実践方法とそれによる教育的な効果について考察を行う。","subitem_description_language":"ja","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_3_publisher_7":{"attribute_name":"出版者","attribute_value_mlt":[{"subitem_publisher":"創価大学教育学部・教職大学院"}]},"item_3_source_id_10":{"attribute_name":"書誌レコードID","attribute_value_mlt":[{"subitem_source_identifier":"AA1238438X","subitem_source_identifier_type":"NCID"}]},"item_3_source_id_8":{"attribute_name":"ISSN","attribute_value_mlt":[{"subitem_source_identifier":"03855031","subitem_source_identifier_type":"PISSN"}]},"item_3_version_type_13":{"attribute_name":"著者版フラグ","attribute_value_mlt":[{"subitem_version_resource":"http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85","subitem_version_type":"VoR"}]},"item_creator":{"attribute_name":"著者","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"髙橋, 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